まもるの休日

休日に思索したことを表現したいと思いました

『質素な人はかっこいいと思っている』

僕は子供の頃から金持ちに憧れたことはなかった。
恐らく、自分の特性なのだと思う。
金持ちの人に憧れないし、むしろ、たまにテレビで見る高級品や豪華な生活を自慢する人に、いやらしさを感じて不愉快な気持ちになる。
自分の内面の自信ではなく、購入した物で自分を大きくみせる態度に感じてしまう。
逆に質素でも自分の人生に自信を持って生きている人をかっこいいと思い、憧れていた。
僕が大学生の頃に尊敬して、憧れたYさんいう人がいた。
僕は大学生の頃にキックボクシングのジムで練習を頑張っていたが、自分の人生に自信が持てなかった。
プロキックボクサーになることに迷いと、ためらいがあり、大学生の間だけアマチュアで試合をして、プロにはならずに普通に新卒で就職することも考えていた。
そして、キックボクシングと同じくらい興味があったのが、哲学だった。
僕は大学にあった哲学研究会のサークルに入り、キックボクシングの練習とサークル活動を両立し、哲学の研究をしたり、文化祭で哲学の研究発表などを行っていた。
大学の哲学研究会のサークルは人数が少ないので、他のいくつかの大学と交流があり、合同で研究会をすることがあった。
その時に別の大学の1歳年上のYさんと知り合った。
僕は1年浪人して大学に入り、Yさんは2年浪人していたので、学年は一緒だった。
Yさんは国立大学の医学部の生徒だった。深くは聞けなかったが、母親しかいない家庭で、経済的には恵まれていないようだった。
家庭教師のアルバイトをしながら、学費を稼ぎ医学部に通っていた。
キックボクシングをやっている僕を面白がってくれて、よく話しかけてくれた。
Yさんは多くを語らなかったが、話しをすると自分なりに強い意志を持ち、医学部の勉強も、哲学の勉強も、アルバイトも一生懸命だった。
僕は身近で強い意志を持ち、自信を持って生きている人を見て、とても感動し影響を受けた。
僕はYさんのように、一生懸命自分の人生を生きたいと思った。
そして、Yさんは質素な服を着て、車も中古の安いトヨタスターレットに乗っていた。
しかし、Yさんのように、一生懸命生きている人は質素な服を着ていても、中古の安い車に乗っていても、全てがかっこいいと思った。
僕は影響されて、キックボクシングのジムに通うのに車が必要だったので、冬休みに建築現場で集中的にアルバイトをして、車体価格が9万円のYさんと同じスターレットを買った。
Yさんが乗っていたから、僕は本気でその9万円のスターレットをかっこいいと感じて、満足していた。
大学4年生の時、僕がキックボクシングのプロデビューの試合をした時は、わざわざ後楽園ホールの会場まで見に来て応援してくれた。
その後、僕もYさんも多忙になり、会うことはなくなった。
しかし、その時の価値観は51歳の今でも変わっていない。
一生懸命生きていいる人をかっこいいと思うし、自分も一生懸命生きたいと思っている。
僕の場合は能力が低いので、成果は低いかもしれないが、一生懸命仕事すればそれでよいのだ。
大切なことは一生懸命生きることだと思う。
僕の稼ぎがよくないということはあるが、社会人で働くようになっても、今まで新車は乗ったことがない。いつもリーズナブルな中古車を購入している。
家も新築の物件は買えなかったけど、格安だけど、とても気に入った中古の一戸建てを購入した。
しかし、僕の中でまったく中古が恥ずかしいなんて思わない。
仕事を一生懸命することが人生で一番大切なことだし、質素な生活はむしろかっこいいことだと思っている。
Yさんのおかげで、質素な人をかっこいいと思えるので、感謝している。