まもるの休日

休日に思索したことを表現したいと思いました

『牢獄』

自分の意思に反しているところ、それがその人にとって牢獄なのだ。
※人生談義 上 エピクテトス 國方栄二訳  岩波書店

私は今は小さな会社の建築設備施工会社に勤めている。
周囲から見ると、収入も高くなく、小さな会社で安定性も低いので、自由を感じているようには、見えないかもしれない。
しかし、心から自由を感じているのだ。

それは、自分でよく考え、納得して転職したからだ。
転職前は、東京に本社がある、建築設備メーカーに15年勤めていた。東京採用だったが、約12年ほど転勤で地方勤務になった。
会社は上場企業なので、給料も良く、安定性もあり、建築設備の営業の仕事も気に入っていた。
しかし、突然言い渡される転勤が、大きなストレスだった。
数年前に、約12年ぶりに転勤で東京に戻った。その時に、念願だった(中古だが)一戸建ての家を購入した。ずっと転勤で、地方勤務だったので、諦めていたが、家を買うのが夢だった。
ちょうど、息子が小学校に入学する時だったので、よいタイミングだった。
自分の家を持つと、とても家を気に入った。しかし、また転勤の候補者になってしまった。
もう、転勤が嫌だった。しかし、長く勤務していたので、会社に対して愛着があった。

何日も、よく考察した結果、自分の意思に反して、転勤させられるのは、心はまるで牢獄にいるのと同じだということに気がついた。

思いきって転職することした。

1回目の転職した会社では、人間関係が、うまくいかずに失敗した。2回目の転職で条件も、人間関係も満足できる、今の会社に勤めることができた。

今の建築設備施工会社の営業の仕事は、メーカーの時ととほとんど同じ内容の仕事で、とても気に入っている。転勤がないので、安心して働ける。
小さな会社なので、安定性も少なくなり、給料も下がったが、好きな自分の家で、家族や友人に囲まれて暮らせる。

自分の意志に反したことがないので、心から自由を感じている。

今の会社に感謝している。

明日も一生懸命、働こう。