まもるの休日

休日に思索したことを表現したいと思いました

『選ぶということ』

何びとも、実際、たとえほかのあらゆる善きものを所有するひとであっても、
親愛なひとびと(フィロイ)なくしては生きることを選ばないであろう。

※二コマコス倫理学 (下) アリストテレス 高田三郎 訳 岩波書店

私は仕事が忙しくなると、イライラしてしまう。普段は怒らないが、悪ふざけばかりし、反抗期に入った息子に、強い口調で怒る時もある。
怒ったあとに、悪いことをしたなと、反省する。恐らく、彼は悪気はないのだと思う。変な行動をとったり、変なことを言ったりするのは、人を笑わせようとしているのだ。

しかし、それが全く面白くない時で、こちらが気分が悪いときは、怒ってしまう。

妻も悪ふざけする息子を、よく怒る。その怒りが私に向くこともある。

そうなると、私も気分が悪くなり、家族間が険悪になる。

そういう時は冷静になるようにしている。

私は36歳まで独身だった。30歳の時に、建築設備のメーカーに就職し、しばらくすると、転勤になった。友人も、知り合いもいない地域に一人で暮らすと、とても寂しかった。

あの時の自分は、早く結婚し、にぎやかに暮らしたいと望んだ。

そして今は、にぎやかに暮らしている。

自分が望んだ、選んだ人生なのだ。

イライラすることはあるが、家族に囲まれている生活は、ありがたいことだと、思うようにしよう。

私はアリストテレスの、『親愛なひとびとなくしては生きることを選ばない』の一文を、常に思い出す。

家族や友人を疎ましく思う時もあるが、私は家族や友人と過ごす以外の人生を選ぶことはなかったのだ。

文句を言わないで、今の周りにいる人達と過ごせることを感謝しよう。

明日も仕事だ。働こう。